住まいのリノベーションと
オーダーメイド家具製作

株式会社Re-create

セカンドライフ提案 vol.06 | 収納から変える生き方、暮らし方

こんにちは、コラム担当マツイです。(マツイさんの書いた記事一覧はこちら)

暮らしの中で「収納」は、永遠の悩みと言えるかもしれません。どこに何をどれだけ、どのように仕舞うかは人それぞれ。はっきりとした正解がないうえに、毎日の暮らしやすさに大きく影響するのですから、本当に難しいものですね。

 

ただ一つ言えるのは、50代以上のリノベーションは「収納を見つめ直す最大のチャンス!」ということです。

 

これまでの我慢も不満も、いったん全部リセット。長年の生活経験をふまえ、自分にとって使いやすい収納をイチからカタチにしてみませんか。そのために知っておきたい、人生の後半戦を支える収納計画のコツをお教えしましょう。

 

 

 

まずは「本当に必要なもの」だけを残そう


世の中には「ミニマリスト」と呼ばれるほど持ち物が少ない人もいますが、たいていの人は住まいづくりの際に「とにかく収納をたくさんつくって!」とおっしゃいます。もとの住まいで日々、モノの多さや収納不足を感じておられるのでしょう。

 

でも、収納は多ければ多いほどいい、というのは本当でしょうか。「まだまだ入るわ」と余裕があるのをいいことに、また買い込んでしまい、また押し込んでしまう、その繰り返しにならないでしょうか。

 

50代以上のリノベーションで収納を考える際、いま持っているモノの量に合わせ、増える分も見越してむやみに収納スペースを増やすのは考えものです。むしろ、「モノを減らす前提で」計画するほうがいいでしょう。

 

なぜなら今後、もっと歳をとれば、気力、体力、判断力がどうしても衰え、大々的なモノの整理が困難になってくるからです。

「実家の片付け問題」をニュースで見たことはありませんか。高齢になった親の住まいがモノであふれ、その片付けに頭を悩ませる子世代が多いのです。

 

ですから今のうちに、不要なものは処分し、できるだけモノを減らしましょう。本当に気に入った、上質なものだけを選んで使う暮らしへとシフトしていきましょう。子どもが独立し、夫婦二人の生活であれば、今後もそうモノが増える機会はないはずです。

 

 

とはいえ、現状すでにモノがあふれている場合、どこまで減らせるかはすぐに決められるものではなく、一度に大量のモノを処分するのも大変ですね。

 

リノベーションできる日を楽しみに、毎日少しずつ処分していってはどうでしょうか。「#一日一捨」としてインスタグラムに上げている人もいます。1年後のリノベーションを目指すなら、毎日の積み重ねで300以上のモノを減らすことができますよ。

 

 

「分散収納」を重視して短い生活動線に


今後を見据えてモノを減らすことができれば、いよいよ具体的な収納計画についてです。

 

まず大きなポイントとして、「集中収納」と「分散収納」をしっかり分ける、ということがあります。これは50代以上のリノベーションに限らず、どんな住まいでも大切なことです。

 

■集中収納……まとまった量を収納できる専用部屋をつくり、1箇所にモノを収める方法。「納戸」や「ウォークインクローゼット」がこれに当たります。

 

■分散収納……使うモノを使う場所に仕舞うこと。各室収納とも言い、壁面の造り付け棚や置き家具などを活用します。

 

「集中収納」については、寝室横の衣類用ウォークインクローゼットや、玄関横のシューズクローゼットのように、使う場所のそばにあれば問題ありません。注意したいのは、廊下の奥まった場所などに、何でも仕舞える多目的な収納スペースとして「とりあえず物置部屋」をつくってしまうことです。

 

こうしたスペースにはトイレットペーパーなどの消耗品のストックや、掃除用具なども入れてしまいがちなのですが、いざ必要なときに取りに行くのはとても面倒です。基本的に、納戸のような集中収納は、使用頻度の少ない大型のモノや季節用品、思い出の品などの収納に向いています。

 

そのため、50代以上のリノベーションでは、生活動線がより短くなる「分散収納」を重視したほうがスムーズに生活できるでしょう。

 

キッチンでカップボードを必ず検討するように、リビングにも、リビングでよく使うモノを仕舞える壁面収納を。トイレットペーパーのストックや、トイレ掃除用具もトイレ内に。そうやって各室に少しずつ、収納スペースを設ければグンと暮らしやすくなります。

 

 

奥行きや高さに配慮して「見える化」を


分散収納について、さらに詳しく考えてみましょう。

 

これから歳を重ねていくと、気力や体力とともに「管理能力」も衰えてきます。高齢者のご家庭の台所を見ると、冷蔵庫に賞味期限切れの食品が平気で入っていたり、戸棚の奥には同じ調味料がいくつも買い置きされていたり…。「しっかりして!」と言いたくなりますが、誰でもみんな、自然にそうなっていくのです。

 

そんなわけで、セカンドライフを支える分散収納としては、奥行きを浅めにするのがおすすめです。何があるのか、ひと目で見渡せるようにするとモノを管理しやすくなり、出し入れもラク。昔ながらの「押入れ」のように奥行きの深い収納スタイルは、寝具収納には便利ですが、生活用品の収納にすると確実に仕舞い込むこととなり、奥のモノが活かされません。

 

また、最もよく使うモノは、目の高さから腰の辺りまでの高さに配置するようにしましょう。腕を上げて背伸びしたり、しゃがんだりして出し入れするのは身体に負担がかかります。高い場所には、あまり使わない軽いモノを。低い場所には、あまり使わない重いモノを仕舞うのがコツです。

 

 

オーダー家具で実現できる理想の使いやすさ


ここからは、さまざまな空間で使いやすい分散収納を実現するため、リクリエイトが製作したオーダー家具の実例をご紹介しましょう。

 

▲施工事例「大阪市天王寺区O邸」より

対面キッチンのダイニング側に収納をつくりました。ダイニングは食事の場であることはもちろん、新聞を読んだり作業をしたりと多目的に使われます。これなら、食器やカトラリーだけでなく、読み物や趣味の道具なども収まりますね。

 

▲施工事例「大阪市福島区F邸」より

こちらはリビングの壁面収納です。床面から天井までをムダなく活かし、構造梁を避けて美しく納められるのはオーダー家具だからこそ。扉を閉めれば空間がすっきりと見え、開ければ奥行きが浅いので収納物をひと目で見渡せます。

真ん中のオープンスペースには間接照明を仕込み、ギャラリーのように演出しました。

 

▲施工事例「東京都品川区W邸」より

寝室なら、こんなクローゼットはいかがでしょうか。オフシーズンの服は別に集中収納するとして、普段よく着るオンシーズンの衣類だけであれば、夫婦二人でもこのボリュームで済みそうですね。

 

他にもリクリエイトでは、さまざまな空間の収納に活躍するオーダー家具の製作を承っています。ご要望の使い勝手に合わせ、空間にジャストフィットする収納を、インテリアに調和するお好きなデザインでカタチにできます。

 

モノとの付き合い方が如実に表れる「収納」。さらには「気に入ったモノだけに囲まれて暮らしたい」「余分なモノは持たず、シンプルに生きていきたい」というように、暮らし方や生き方につながるテーマでもあります。

 

あなたが考える、あなたらしい豊かなセカンドライフ。その中に「こんな収納、あったらいいな」を、ぜひ私たちにお聞かせください。

 

 

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