大阪市天王寺区O邸｜オーダー家具｜作業動線にこだわったカウンター収納

リビングダイニングと程よくつながりながら、調理中の手元も隠せるセミオープンのキッチンスペース。今回は、このセミオープンのキッチンに馴染む、カウンター下収納棚と、ディスプレイ棚の製作依頼をお受けしました。カウンター収納はリビングダイニングから手が伸ばしやすいため、一般的にキッチン収納とは別だとイメージされがちです。

しかし、家電の種類によってはカウンター下に収納する方が家事動線が良くなる場合も。

Oさまは、カウンター下に水なし自動調理鍋「ヘルシオ ホットクック」を収納したいとのことでした。調理鍋ならキッチン内に収納した方が良いのでは？と思われるかもしれませんが、「ホットクック」は食材を入れてスイッチを入れるだけで自動的に料理ができあがる家電。そのため、Oさまが調理している時に、キッチン内に置いておくと作業の邪魔になってしまいます。そこでキッチンの天板とカウンター収納の天板の高さを揃えて、調理スペースを拡張。「ホットクック」の収納スペースだけでなく、調理中の置きスペースも確保しました。さらに、取り出してそのままスイッチが押せるように、天板トップにコンセント口も設けました。

また、「ペットボトル」を収納するスペースも確保したいとのことで、既にマンション販売会社から引き出しに収納するプラン提案がされていました。しかし、リクリエイトの担当スタッフはこれに「待った！」を掛けました。「そもそも引き出しにペットボトルを収納するのは面倒では？」「箱買いするなら、そのまま床に直置きで収納して、扉で隠す方がラクですよ。」より暮らしのシーンに寄り添ったご提案内容に、Oさまも頷いてくださり、開き扉の一部の底板をなくし、床が見える仕様に変更する運びとなりました。これで、ペットボトルを1本1本引き出しに入れ替える手間が省けます。

リクリエイトは常にお客さまの生活シーンを想像しながら、プランニングさせていただきます。せっかく製作するなら、デザインはもちろん、使いやすさにもとことんこだわって理想のオーダー家具をお届けしたいと思ってます。

［カウンター収納①］リビングダイニングから見た様子です。もともとのカウンターキッチンに設置したので、圧迫感が出ないように面材にはナチュラルで明るいカラーをセレクト。取っ手のラインにはブラックを採用して、空間を引き締めるアクセントとしました。

［カウンター収納②］内部は、収納プランの通りの仕上がりです。初回お打ち合わせの際、Oさまは既に使用イメージやシミュレーションができている様子でしたが、打ち合わせが盛り上がり、新しいアイデアをプラスすることになりました。しかし、予算もあるので、素材を変更したり、こだわりに優先順位を付けたりと、試行錯誤して数回にわたってプラン提案をさせていただきました。

［カウンター収納③］一番手前の床が見えているスペースが、ペットボトルを箱ごと収納できる棚です。そのすぐ上に浅い引き出しを2つ設けて、カトラリーや文房具などを収納できるようにしています。使用頻度の高いものを取り出しやすい場所に置くことで、キッチンだけでなく、リビングダイニングからもスムーズに利用できます。

［カウンター上オープン棚］カウンター下の収納棚に比べて、上部の飾り棚の使用イメージはふわっとしていたので、予算を考慮してシンプルなデザインに。ダウンライトは２灯配しており、余白を活かしたディスプレイが楽しめます。Oさまから「いずれテレビを置くかも…」とお聞きしたので、中央の棚板は可動式にしています。

［家具図面］OさまよりOKをいただいた最終の家具図面です。少し見えずらいですが、棚の数や寸法の記載だけでなく、どの部分に何を収納するのかも掲載しています。