セカンドライフ提案 vol.04 | 夜も安心!自慢のトイレ空間へ
こんにちは、コラム担当マツイです。(マツイさんの書いた記事一覧はこちら)
機能性とインテリア性の両方が求められるトイレ空間。家族が一日に何度も使い、時にはお客さまが使われることもあるだけに、リフォーム・リノベーションのご要望がとても多い箇所です。
そんなトイレ空間で、セカンドライフを見据えて取り入れておきたい工夫とは何でしょうか。設備の入れ替えだけにとらわれず、そもそもの住まいの中での配置からトータルに考えてみましょう。小さなスペースでも、実現できることは数多くあるのです!
夜中のトイレに備え、寝室の近くに配置
40代、50代になると「いったん布団に入れば、朝まで一度もトイレに行かずにぐっすり」という人は少ないでしょう。多い人は夜中に二度、三度とトイレに行きます。「夜間頻尿」と言い、男女を問わず、年齢を重ねるほどその割合は高くなるようです。
なぜ夜中のトイレ回数が増えるのかは、抗利尿ホルモンの減少や蓄尿機能の低下といったさまざまな原因が考えられますが、いずれもよほど病的でない限り、加齢による自然な身体の変化と言えるでしょう。
ただ、トイレに立つ回数が増えるほど睡眠は分断され、生活の質が下がります。また寝ぼけたままトイレに向かうと、段差につまずくなどの心配も。さらに冬場は、暖かい寝床から寒い廊下に出ることで、急激な温度変化が心臓に負担をかける「ヒートショック」の危険性も高まります。
そのため、リノベーションを考えるなら間取り設計の段階で、トイレはできるだけ寝室の近くに配置するようにしましょう。移動距離が長ければ長いほど、脳は覚醒して再び眠りにつきにくくなり、温度変化も身体にこたえます。
そして、廊下の足元には常夜灯を。まぶしすぎず、足元をやさしく照らす明るさで夜間の動線を確保しましょう。
人の存在に反応して自動的に点灯・消灯する人感センサー付きのタイプや、通常の明るさと常夜灯の明るさを切り替えできるLED電球タイプならいっそう経済的です。
以前に取材させていただいたお宅では、ご夫婦の寝室の入り口にトイレがあるという間取りで、ご主人は「歳をとると本当にこういうことが大事になってくるからね」とその間取りに大変満足していらっしゃいました。
現在のお住まいで、寝室は2階だけどトイレは1階にある、同じ階だけど遠い…という方は、ぜひリノベーションで配置変えからご検討ください。
最新のトイレ機器はこんなに清潔、そしてエコ!
配置が決まれば、次は空間内をどうするかです。まず、トイレの主役となる便器ですが、今ならタンクレスタイプに興味を持っている方が多いことでしょう。
タンクレスタイプのメリットは、水道直結で水を流すので、後ろに水を貯めておくタンクが必要なく、空間が広く感じられることです。また凹凸や隙間が少ないため、掃除もしやすくなっています。
昔の機種は、便座を上げると、その下の便器のフチが内側に巻き込んだような形になっていました。あのフチ裏がとても掃除しにくいのですよね…。最近の機種は、つるんとしたフチなし形状だったり、そもそも汚れがつきにくい加工が施されていたりと、衛生的にとても進化しています。
トイレ掃除はなかなか労力を使うもの。歳を重ねるほど億劫になってくるので、最新の機種でできるだけラクをするのがおすすめです。もちろんタンクレスなら、温水洗浄機能や暖房機能が付いた便座もほとんどが標準装備です。
さらに節水・節電技術も進んでおり、約20年前の機種に比べ、4人家族なら年間約2万円もランニングコストが下がる(水道代・電気代の合計)という試算もあるほどです。
夫婦2人での生活ならそこまでの差はないにしろ、単純計算で半分としても、5年間で5万円、10年間で10万円の節約は大きいですね。セカンドライフでは極力ムダを省き、生活をダウンサイジングしていくことが大切です。
ただひとつ、タンクレスタイプを採用すると、トイレ内に手洗い場が必須となります。タンクに付いた吐水口からの水で手を洗う、ということができないわけですが、ここはスタイリッシュにカウンターを付けたり、トイレ収納と組み合わせるなどしてデザインを楽しんでしまいましょう。
また、あわせてトイレでの立ち座りをサポートする手すりも付けておけば万全です。手すりもさまざまなデザインがあり、手洗いカウンターと一体化させることもできます。後付けも可能ですが、50代以上の方ならリノベーションの際に付けておけば安心です。
さて、デザインの話になってきたところで、次はインテリアの観点からトイレ空間を考えてみましょう。
小さなトイレ空間こそ、インテリアで遊びたい
リビングのような大空間で、個性的なインテリアを試すのは勇気がいりますね。なんとなく好きなものを集めていくとテイストがバラバラになってしまったり…。
トイレのような小空間は、インテリアでちょっと冒険するのにもうってつけです。コンパクトなぶん、テイストもまとめやすいのです。
ここでリクリエイトが担当させていただいた、東大阪市M邸 のトイレをご紹介しましょう。先日のブログ「夫婦のほどよい距離を探ろう②」では、家具を入れる前の寝室をご紹介しましたが、トイレもとっても素敵なんです。
ちなみに、リノベーション前はこんな空間でした。
ごくシンプルな、築25年のマンションのトイレです。ここがどのように変身したかというと…
同じ場所なの!?と信じられないほど見違えました。壁面に贅沢に貼ったモザイクタイルが、ミラーの背面に仕込んだ間接照明によってキラキラ。とびきりモダンでアーティスティックな空間へと生まれ変わっています。
左手に見える手すりもインテリアに調和するよう、ステンレスのスクエアなフォルムを提案しました。よくある、丸みを帯びた木製や樹脂製の手すりを思い浮かべると「このデザインで納得!」ではないでしょうか。
さらに、パッと見では収納とわかりませんが、タンクレストイレの背面は、左右がトイレットペーパーや掃除道具の収納スペースになっています。そして右上にも吊戸棚が。オーダー家具の技術を活かし、これらもリクリエイトで造作させていただきました。
お客さまも使われるトイレだから、こだわりがいがあるというもの。これからリフォーム・リノベーションを考えようという方も、機能性アップだけでなく、ぜひインテリアとしての見え方も大切にしてみてください。トイレを2箇所に設けるなら、1つはご主人担当、もう1つは奥さま担当…なんて、それぞれ自由に考えるのも楽しいですよ!
中古物件のリフォーム・リノベーションにおいて、水廻りは特に改修したいと思う場所です。
リクリエイトでは、ただトイレの設備を入れ替えるのではなく、インテリア性が高く、居心地の良いトイレ空間をプランニングさせていただきます。オーダー家具にも対応しているので、収納スペースの確保もお任せください。
さらに、トイレに限らず、住まい全体のテイストを考慮したデザインプランのご提案も可能となっております。
現地調査、概算見積もりの作成は無料で行っておりますので、ぜひお気軽にご連絡ください。