住まいのリノベーションと
オーダーメイド家具製作

株式会社Re-create

セカンドライフ提案 vol.03 | ふたりで立てるキッチンづくり

こんにちは、コラム担当マツイです。(マツイさんの書いた記事一覧はこちら)

50代以上の住まいのリノベーションを考えるシリーズ、今回のテーマは「キッチン」です。

料理好きな人なら、住まいのどこよりもキッチンにこだわりたい!と力が入ることでしょう。最近は男性でも料理を楽しむ人が増え、奥さまと一緒にキッチンのレイアウトやデザインを考えるご主人もいらっしゃいます。

 

これまで「男子厨房に入るべからず」だったという人も、リノベーションをきっかけに料理を始めてみてはいかがでしょうか。年齢を重ねて健康に気を遣うようになれば、「食」はますます大切なものになってくるはずです。

 

 

 

夫婦で使うキッチンに便利な動線は?


キッチンのレイアウトとして最もオーソドックスなのは、コンロやシンクを一列に並べるI型キッチンです。ただ、標準的な間口(正面の幅)なら使いやすいのですが、間口を広げれば広げるほどヨコ移動の距離が長くなってしまいます。

L型キッチンは作業スペースを多く確保でき、動線が短いことがメリットですが、コーナー部がデッドスペースになりやすく、広いスペースが必要になるといったデメリットもあります。

夫婦2人でキッチンに立ち、それぞれ分担して作業するなら、おすすめなのはこんなレイアウト!

 

 

手前にコンロ、向こうにシンクがありますね。このように、コンロのあるユニットと、シンクのあるユニットを別々にして平行に並べるスタイルです。「Ⅱ型キッチン」や「セパレートキッチン」と呼ばれることもあります。

お互いが背中合わせに立てば、手元の作業動線が重なることはありません。シンクとコンロの位置をずらすと、より作業しやすくなります。一人で作業するときも、振り向くだけでシンクとコンロの間を行き来できるので、ヨコ移動が少なく効率的です。

さらに、ダイニングに近いユニットの側面を壁から離してアイランドタイプにすれば、いっそう効率のよい家事動線となるでしょう。

また、二列の間の通路幅は、1200mm確保しておくと夫婦2人で作業しやすくなります。一般的に多い900mmの通路幅は、「振り向くと一歩で後ろの台に手が届く」「作業している人の後ろをなんとか通れる」程度だと考えてください。

 

 

システムキッチンか、造作キッチンか


システムキッチンはご存知のように、キッチンに必要なシンクやコンロ、作業スペース、収納などが一体的に組み合わさった商品です。さまざまなメーカーから多種多様なシステムキッチンが発売されており、ショールームで実物を確かめることもできます。

一方、造作キッチンは、工務店や家具職人さんがオリジナルで製作するキッチン。あらかじめ選択肢が決まっているシステムキッチンと違い、自分の使いやすさや好みのデザインに応じて作ってもらえるので、造作キッチンに憧れている人も多いことでしょう。

 

家具職人を擁しているリクリエイトでは、この造作キッチンも実現することができます。さまざまなご要望に合わせ、世界でひとつのオリジナルキッチンを設計・製作できますのでご相談ください。

また、システムキッチンを採用する場合も、インテリアにより一層なじむように造作を加える方法があります。それは「腰壁を立てる」こと。その好例として 大阪市西区I邸 の例を見てみましょう。

 

 

住まい全体のインテリアはナチュラルモダン。ホワイトを基調に、ライトトーンの木質感を多く加え、清々しさの中にも温もりのある印象に仕上げています。

キッチンは木目扉のシステムキッチンを採用。コンロ部をダイニングから目隠しする袖壁を立て、そこから続かせるようにシステムキッチンを腰壁で囲んでいます。

これにより、シンクまわりのゴチャゴチャが見えなくなると同時に、白い腰壁がインテリアの一部としても機能。さらに、腰壁の天面につけた笠木により、インテリアの木質感がより強調されていることがお分かりいただけるでしょう。笠木は腰壁よりも張り出して奥行をもたせているので、できあがった料理を並べていけば配膳にも便利です。

 

ちなみに、このシステムキッチンはもともと壁付け用で、対面タイプではありません。対面タイプは前面が見えてもいいように化粧仕上げする必要があり、壁付け用よりも価格が高くなりがちです。

腰壁をつけることで、壁付け用を対面タイプのように使うことができ、システムキッチン本体の価格を抑えつつ、インテリア性や利便性を高めることもできるのです。ちょっとした“裏技”と言えるかもしれませんね。

もちろん、腰壁のデザインはI邸のような白に限らず、木を全面に貼ったり、タイルで仕上げたりとさまざまにアレンジできます。壁厚を利用して、たとえば食器のコレクションを飾れるギャラリーのような収納スペースをつくることも可能。なんだかワクワクしてきませんか?

 

 

カップボードやパントリーにも統一感を


I邸では、家具製作も得意なリクリエイトの技術を活かし、カップボード(食器棚)までフルオーダーで作らせていただきました。

 

 

LDKの床・天井、キッチン笠木と共鳴するような、木質感あふれるカップボードです。食器類はすべて扉で隠しているので、キッチンがすっきり。扉の取手をなくしていることもすっきり感のポイントです。

左手のカップボードにも注目してください。実は、下部の扉を開くと…

 

 

中には分別ゴミが!見せたくないものを、サイズをきっちり考えて美しく収める、これもオーダー家具だからできることです。

カップボード以外に、パントリー(食品庫)が欲しいとお考えの方もリクリエイトにお任せください。スペースを確保するところから、棚板の高さや数、扉の有無など、細部までご要望に合わせて設計することができます。

 

生活経験を積んで50代以上になると、自分の好きなデザインの雰囲気や、キッチンワークに求めることは、ほぼ固まっているのではないでしょうか。既製品のシステムキッチンやカップボードに対して、「もうちょっとこうだったらいいのに…まぁ仕方ない」という妥協は禁物です。

一日のうち多くの時間を過ごし、しかも作業が多いキッチンでは、小さな違和感も毎日の積み重ねで大きなストレスになってしまいます。今になってわかってきた、そんな自分流のこだわりを、造作キッチンやオーダー家具で存分に叶えてください。

そしてぜひ、男性もどんどんキッチンへ!夫婦一緒に料理を楽しみながらコミュニケーションを図りましょう。「食」は一生続くもの。リタイア後もずっと、料理を趣味のひとつとして楽しめたら素敵ですね。

 

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