リノベの豆知識 vol.01|リフォームとリノベーションの違いとは?
暮らしの悩みを解決しようと思ったとき、「リフォーム」や「リノベーション」という言葉を思い浮かべる方は多いと思います。
けれど、その言葉の違いや工事内容がどのように異なるのか、具体的に認識している方は少ないのではないでしょうか。今回は、線引きがあいまいな「リフォーム」と「リノベーション」について、マンションの事例と、専門用語を交えながらご紹介いたします。
リフォームとリノベーションに明確な違いはない?
専門用語だから業界的にはっきり定義が決まっている、と思われがちですが、実は「リフォーム」と「リノベーション」の工事内容に明確な違いは決められていません。
もちろんリフォーム会社やリノベーション会社、施工会社によって独自に線引きをしている会社もあります。弊社では、以下のように言葉の使い分けをしています。
◆リクリエイトの「リフォーム」・・・暮らしの利便性を追求し、現在の住まいの不具合を調整したり、欠損を補修したり、設備の入れ替えをする工事のこと。水周りの設備入れ替えや外壁の補修など、部分的な補修工事はリフォームにカテゴライズされます。
◆リクリエイトの「リノベーション」・・・お客さまが理想とする暮らしを叶えるために、理想の心地よさ、好みのテイスト、求めている機能性を取り入れた内装デザインとオーダーメイド家具で、住まい全体をトータルコーディネートすること。
ワンランク上の上質な暮らしを叶えます。
部分リノベーションとフルリノベーションの違い
現在の住まいに手を加える場合、工事の規模や内容によって改装レベルに違いが出てきます。
例えば、和室をフローリングに変更してLD(リビングダイニング)と一体化したり、1つの空間を2人の子供が使えるように分ける、などの工事は「部分リノベーション」。
もっと工事の範囲が広がり、お住まい全体の工事をすることを「フルリノベーション」と呼びます。
さらに、「フルリノベーション」の中にも、工事範囲(改装レベル)によって違いがあります。ひとつは純粋に内装や間取りを変更するだけの表面的なものですが、インフラの更新まで含めた工事はグッと施工内容にも奥行きが生まれます。
ちなみに、一般的な方がインフラと聞くと、水道や電気といったライフライン、道路や鉄道のことをイメージされるかと思いますが、マンションリノベーションにおけるインフラとは、換気ダクト、ガス管、電気配線、給水配線など、壁の中や天井裏、床下の中に通っている設備関係のことを意味します。
分譲マンションの場合、マンション内は住民全員の共有財産である「共有部分」と、個人で所有する住居である「専有部分」とに分けられますが、インフラにも同じことが言えます。マンションの外からそれぞれの住居に繋がっているガス管や水道管は「共有財産」で、住居の中にあるトイレ、浴室、キッチンに繋がる配管や配線は各戸を所有するオーナーの個別財産となります。
個別財産のインフラは、所有者の判断で丸ごと取り替えることができるので、リノベーションをする際に住民全体から許可を取る必要はありません。逆に言うと、自宅のインフラに不具合(例えば給排水管の老朽化で漏水してしまった)があり、階下の住居に損害が出た場合、階下の住民から損害賠償を請求されることもあり得る(※)ので、定期的なメンテナンスが重要となります。
※このような事態を防ぐために、基本的に損害賠償をカバーするための特約がマンション保険には用意されています。
さて、「インフラ」についてここまで説明をしてきましたが、みなさん「壁や天井の中にあるインフラをどうやって普段からメンテナンスするんだろう?」と疑問に思われましたよね。
インフラ部分に不具合が出てくるのは、一概に何年後と言い切れません。マンションの建設時期により使われている設備や部品の性能や素材も異なりますし、使い方によって傷み方にも各住居で変化が出てきます。
つまり、分譲マンションも戸建て住宅も、インフラの状態は壁や床、天井をめくらないと分からないのです。
不動産会社で「リノベ済み物件」という表記がされているものがあると思いますが、インフラ関係までメンテナンスされているかは確認しないと分からない場合がほとんどです。
もしも購入を検討するなら、「リノベ済み」が間取りや内装だけを新しくしていることなのか、壁や天井の内部まで触ってインフラまで交換、あるいは整備されている物件なのかを確認するようにしましょう。
弊社では、購入を検討している中古物件の内覧に無料で同行するサービスもございます。ぜひお気軽にご相談くださいませ。
「スケルトン」リノベーションとは?
もしもお客さまがとても古い物件のリノベーションを検討しており、インフラを全面的に交換したいなら、床や天井、壁をすべて撤去する必要があります。このように躯体壁(躯体コンクリート)だけを残して既存設備をすべて撤去し、骨組みだけの状態にする規模のリノベーションを「スケルトンリノベーション」と言います。
一度スケルトン状態にすれば、間取り変更の自由度も増しますし、水周りを移動させるのもスムーズ(※)に行えます。
※インフラを含む水周りの位置変更には諸条件があります。
家族やライフスタイルの変化に合わせて、住まいにも手を加えたいと思ったとき、壁紙や床材の貼り換え、設備の交換はスケルトンの状態にしなくても行えます。けれど、暮らしやすさを重視して、生活動線を変化させたいと思うなら、大きく間取りを変更する必要があります。そんな時は、「スケルトンリノベーション」もひとつの選択肢になります。
まずは「何をしたいか」を念入りに考えましょう
住まいのリノベーションには、様々なレベルがあるので、内装だけで良いのか、ゼロレベルから家を作り直したいのかを、事前にご家族で話し合いましょう。工事に掛けられる予算が限られている場合は、すべての工事を実行するのは難しいところですが、優先順位を決めることが大切です。
「スケルトンリノベーション」についてお分かりいただけましたか? スケルトン状態にすると、中古物件がどこまで変化するのかを知りたいお客さまは、ぜひ、デジタルモデルルームをご覧ください。こちらに紹介している3プランはすべてスケルトンリノベーションの事例になります。
ちなみに、スケルトンリノベーションではなく、内装だけを触りたいと思われたお客さまにもリクリエイトの事例をご紹介しましょう。リクリエイトは、新築分譲マンションの内装工事のご依頼もたくさんいただいており、壁紙を変更したり、間接照明を仕込むだけで、上質な住まいが完成します。
例えば、こちらの物件は大阪市西区のタワーマンションの一室。こちらの内装をお客さまのご希望でナチュラルモダンな空間に変化させると…。
ここまで変化が生まれます。新築マンションなのでインフラ関係は何も触っていません。
中古物件でスケルトンの状態にしてプランニングすれば、さらに選択肢が増えるのでこのような美しい内装と便利な生活動線、安心のインフラ設備を手にすることが叶います。
リクリエイトでは、新中古問わず様々な住まいのリノベーションを手掛けています。オーダーメイド家具も自社内で製作し、搬送・組み立て・設置・納品までを一括して対応いたします。ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。