[家具職人便り] 木工機械の話
こんにちは、リクリエイトの家具職です。(リクリエイト家具職人さんの書いた記事一覧はこちら)
前回まで家具金物の話をさせていただいていましたが、今回は金物の話では無く、木工機械の話をさせていただきます。
いわゆる『横切り』と呼ばれる木工機械です。
正確に言いますと『軸傾斜横切り盤』です。
この機械は木工機械としてはかなり昔からあるものです。
Re-Createの西宮工場では東海製作さんのSFJ-1300を使用しています。
特注家具の工場ではよく使われている大きさのものです。
1300というのは、テーブルの移動距離で1300㎜まで切る事が出来ます。
この機械で芯材の長さを切ったり、パネルを切り回したりします。
鋸の刃を45°まで傾ける事が出来ます。
トメ切りをするために45°の定規を作っています。
刃の回転が高速と低速の2種類から選べますが、低速はほとんど使いません。
特注家具の工場で、この機械が無い所はほとんどありません。
大変に便利な機械で、治具を作ったりして、色々な加工を行います。
同様の機械で協和機械製作所さんのKYCシリーズがあります。
参照:株式会社協和製作所(外部サイト)
これはテーブルの走行がリニアブッシュというもので、レールがパイプになっており、精度の高い走行なのです。
こだわりの有る家具工場で2台目に導入しているのを見たことがあります。
SFJ-1300はレールの上にテーブルが乗っかっている方式なので、木の粉が積もり噛んでしまいます。
この状態ですと、テーブルが上下に振れている事になります。若干ですが。
綺麗にカットする必要が有る際は取り除きます。
うるさいことを言う社長さんがいるところでは、テーブルを前後させるたびに左手でレール上の木くずを取り除きながら作業するように指導される所もあるそうです。
私はその様な木工所では働いたことは無いですが。
次回この機械のメンテナンスの話をさせていただきます。