住まいのリノベーションと
オーダーメイド家具製作

株式会社Re-create

[家具職人便り] 『ステー』について -part5-

こんにちは、リクリエイトの家具職です。(リクリエイト家具職人さんの書いた記事一覧はこちら)

前回に引き続き『ステー』の話をさせていただきます。

 

長らくステーについての話をさせていただきましたが、とうとう今回で最後です。

今回はリクリエイトでは使用する機会の少ないタイプを紹介します。
と言いましても、自分は使った事の無い物がほとんどですから、動画や、金物屋さん、輸入代理店さんの話です。ご了承ください。

 

カタログイメージ

 

この絵の順番で説明させていただきます。

 

下開き、上開き、上蓋は以前に紹介させていただきました。
これらの金物は洋々なメーカーさんが各種出しています。価格や納期(海外から取り寄せ)などもありますし、変わった物を使う必要性が無いかと思います。

 

 

下蓋タイプ。

これは、何に使うのかはわからないのですが、スガツネ工業さんのカタログにあります。
参照:スガツネ工業(外部サイト)

 

このカタログに動画のリンクが貼ってありますが(『特徴』表記のほう)
参照:YouTube動画

 

この動画でも、下開きはスルーされています。かわいそうな存在です。
私も説明のしようが無いので、これで勘弁してください。

 

 

横開きタイプ。

これは普通のスライド丁番を使用します。
最もポピュラーな扉のタイプです。ステーの解説では無く、又の機会に詳しく紹介させていただきます。

 

 

垂直上開きタイプ。

参照:スガツネ工業(外部サイト)

参照:YouTube動画

参照:スガツネ工業(外部サイト)

参照:ブルム社

参照:YouTube動画

参照:YouTube動画 ※3:20頃

 

使いやすそうですね。横開きですと、開いた扉が手前に出っ張ってきますが、これはそのような事が無いのです。

どちらもキャビネット寸法、扉の寸法、重量に制限がありますから、設計の際には十分に注意せねばなりません。又、上部に開いた扉が収まるスペースが必要となりますから、天井際には使えません。

 

 

垂直下開きタイプ。

参照:スガツネ工業(外部サイト)

参照:YouTube動画 ※0:28頃

 

こちらは垂直上開きタイプを上下反対にしたものです。
なかなか使いどころが解らないのです。

扉を開ける時にキャビネットの下部分にスペースが必要なので、吊り棚となりますが、開けた扉が手前にあるので、荷物の出し入れに邪魔になりそうです。

 

 

スイング上開きタイプ。

参照:スガツネ工業(外部サイト)

参照:ブルム社

参照:YouTube動画

 

どちらも金物がスッキリしているのと、ソフトクローズ&フリーストップの動きの良さを売りにしていますが、キャビネットの上部に空間が必要です。
キッチンなどでは上のスペースが収納や天井になる事がほとんどですから、使う機会は無いかと思います。

飾り棚に使えるのでしょうが、いかがでしょう。

 

 

水平折れ戸タイプ

このタイプは上開きの扉が途中で下に折れています。

上開きですと、高い位置の扉を閉める時に手が届かなくなってしまい使用できない事がありますが、これですとそれが改善されます。

 

参照:スガツネ工業(外部サイト)

参照:YouTube動画

扉を開いた時にキャビネット上まで扉が上がるタイプです。
丁番によって開き角度が調整できるそうですが105°~120°のようです。天井際には使えません。

 

参照:スガツネ工業(外部サイト)

こちらは、扉の開き角度を90°もしくは105°から選べるようです。

 

参照:ブルム社

参照:YouTube動画

こちらは、通常120°の丁番を使用するのですが、ストッパーを取り付ける事により、85°開きに変える事ができます。

 

参照:YouTube動画

この動画では低い位置に水平折れ戸を使用しています。

この高さでは普通の上開きでも良さそうですが、扉の高さがあるので、折れた方が使い勝手が良いのかもしれません。色々と解説していますが、残念ながら何を言っているのかさっぱりわからないです。

 

 

水平収納タイプ

これは上開きタイプの扉がキャビネット内に収納できるものです。
収納とびらについては別の機会に紹介させて頂きます。

 

最後にブルム社の電動タイプです。

参照:YouTube動画

参照:YouTube動画 ※1:50くらい

 

この電動、困ったものなのです。
停電すると壊れる事があるそうで、その際メーカー保証も無いのです。
輸入代理店も販売を渋る商品です。全くおすすめできません。

 

 

いろいろな扉の開き方を紹介してきましたが、いかがでしょうか。
使いやすそうな物から、どの様な場面で使用するのかわからないものまであります。

 

扉の大きさ、重さ、開いた時の位置、いろいろな要素を考慮し、これらを上手く組み合わせてより使いやすい家具を製作していきます。