[お客さまインタビュー vol.01]兵庫県西宮市T邸リノベーション
愛着のあるマンションの一室を、フレンチテイストの内装デザインに大胆にリノベーションした兵庫県西宮市Tさま邸。
こだわったのは、天井や壁面に丁寧に塗り上げた「漆喰」。そして、機能面とデザイン性にこだわった「オーダーメイド家具」の数々。
中でも「漆喰」は、仕上がりのディティールまで奥さまがはっきりイメージされており、担当プランナーや現場スタッフも感心するばかり。実際に漆喰塗りの作業にもご参加いただき、クライアントにとっても、リクリエイトにとっても大変思い出深いリノベーションになりました。
今回は、リノベーションの経緯や施工中の様子、ご感想などを、奥さまにお伺いします。
─── 今回のリノベーションのご感想を教えてください。
とても満足しています。お願いしていた壁や天井の漆喰もイメージ通りに仕上がりましたし、オーダー家具もぴったりなものを作っていただいて、イメージ以上のものでした。普段は自宅でアクリル画の教室を開いているので、壁面収納には、絵のサンプルを入れて、生徒の方に見てもらえるようにしたかったんです。
あとは、教室で使えるような大きなダイニングテーブルも欲しくて、思い切って大きなサイズのものをお願いしたんです。これだけワイドなサイズって市販では見つけられなかったんです。テーブルは脚をアイアンにしてもらったんですけど、ちゃんと足置きも作ってもらえたのでよかったです。
─── 内装デザインもかなり雰囲気があって素敵ですね。
昔はカントリー調が好きだったんですけど、やっぱり好みって少しずつ変わりますよね。だから、ずっと好みが変わらないというわけではないんですけど、今回は自分の中で、インダストリアルなテイストを取り入れながら、ヴィンテージ感のあるテイストを目指しました。あとは、あまり女の子らしすぎないというか。カフェのような落ち着きのある、上質な空間に仕上げたかったです。
─── 何度も担当プランナーと打ち合わせを重ねたと思いますが。
そうですね、本当に何度も…。実は私が最初にリクリエイトさんに相談したのは2年前になるんです。住まいに手を入れたいなって思ったのはもっと前なんですけど、やっぱり分からないことばかりだったので。2年って大分先のことなので、相手にされないかなって恐る恐る電話してみたら、すごく気分よく「じゃあ一回伺いますよ」って言ってくださって。担当プランナーの雰囲気も私には合ってるなって思ったんです。あまり急かさないというか、「2年くらい掛かりますよ」って言ってくださったので、それでお願いしてみようって、一歩進めたと思います。
─── 2年間っていう期間を設けたのはなぜですか?
やっぱり資金面のことが一番ですよね。大体どれくらい掛かる、とか分からないじゃないですか。自分の要望がちょっと特殊というか、漆喰にしたいとか、床を無垢材にしたいとか、オーダー家具を注文したいっていうものだったので、それでどれくらい掛かるかとか、まずそれですよね。
あとは、リノベーションのことを勉強する期間として、自分の中で2年くらい必要だなって思っていたんです。あんまりささささって早く決めるのは好きじゃないので、日常生活の中でふと思いつくことも多いだろうから、例えばここにこれを作ってほしいなとか。そういうのを半年ごとにメモしておいて、打ち合わせで伝えて…。結局最終的に4回くらい打ち合わせさせてもらったのかな。そこで大体どれくらい掛かりますよって確認できたので、資金の準備もちゃんと進められました。
─── 施工会社選びで他社と比較されなかったと聞きました。
そうなんです。やりたいこともあったし、こだわりも強かったので、大手の施工会社は融通が利かないんじゃないかなって思ってました。ざっくりしたヒアリングだったり、決められたマニュアルでしか対応できないというか、かゆいところに手が届かないというか…。
私は一般的でオーソドックスな注文はしないと自分で分かっていたので、大手さんはちょっと違うかなって最初から選択肢に入れませんでしたね。
それで、オーダー家具にも対応できる会社をネットで探して、電話をしてみたのがリクリエイトさんで。こちらの想いやこだわりが強い分、会社選びが重要だなって思っていたので、ちゃんとこちらの要望をしっかり受け止めて相手になってくれるリクリエイトさんに出会えてよかったと思います。
─── こだわりというのは、一番は「漆喰壁」ですか?
そうなんです。近所で仲良くしている方が、自宅の壁を漆喰にされたんですね。その漆喰が凄く素敵で、結構造形的というか、立体的な漆喰で。で、なんか涼しいんですよ、ヒヤッとして。印象もすごく好きだったし、機能的にも良くてね。その方の影響で、漆喰いいなぁって。それで、どうせなら床も無垢材にしてみようかなって。
─── 漆喰はリクリエイトでも施工事例が少ない材料なんです。扱いも難しいですし、でもその分、何だか特別感がありますね。
最初に担当の方に壁に漆喰を塗りたいって言ったときに、「普通の壁紙の方がいいんじゃないかな」ってさりげなく勧められたんです(笑)。でも、やっぱり漆喰にしたくてね。このマンション自体、築30年くらい経ってるので、ところどころ壁紙もめくれていて、それで古い壁紙は全部めくってくださいって言ったんです。
でも実際は、壁紙の下に古い壁紙がかなり残って層になっていて、それも全部めくらなきゃいけないって教えてもらって。実際に工事がはじまって様子を見に行ったら、古い壁紙を現場担当の吉永さんが一生懸命めくっていて、力になりたいなって主人と壁紙をめくる作業をお手伝いさせてもらったんです。
─── その節は大変ありがとうございました。本当に助かったと吉永からも聞いています。
私もわがままをたくさん聞いてもらってるからね。我を通させてもらえるリクリエイトさんだから、自分もすごく協力的になれるというか、施主もやる気が出るっていうんですかね(笑)。文句を言うんじゃなくて、手伝うわっていう感じで。
そしたら、近所で仲良くしている方が「何してるの?」って声を掛けてくださって、壁紙をめくってるって言ったら、めくってみたい!ってみんな手伝ってくださったんです。
そういうことがあったんで、リクリエイトさんに任せきりじゃなくて、自分も半分参加させてもらって楽しかったですよ。それは大手に頼んだら中々できない体験ですよね。“三方よし”じゃないけど、リクリエイトさんも私たちも含めて、ちゃんと施工が進んでいくことが一番いいことだから。
─── 壁紙めくり以外にも、漆喰塗りの作業にもご参加いただきましたね。
リノベーションを相談したときから参加したいと思っていたんです。いよいよ漆喰塗りだってなった時は、最初に、私が漆喰に興味を持った大好きな知り合いの方の家がすぐそこだから、左官屋の棟梁さんと一緒に見に行ったんです。こんな風に塗りたいんですって、仕上がりのイメージを伝えてね。
そしたら自宅に運ばれてきた材料(漆喰)が、とんでもない量で。私は自分と棟梁さんの2人で塗れるだろうって高をくくってたんですけど、まず材料の量がもの凄くて。今回は結果的に3人の左官屋さんに来てもらったんですけど、よかったなって。やってみてやっと分かりましたね。
─── 絵の教室もされているようですし、「塗る」作業に興味があったんですか?
そうなんです。でも、今回やってみて本当に大変だなって実感しました。私も漆喰を塗るだけならできたと思うんですけど、続けて3、4日で仕上げてしまうってなると、もう右手が握れないくらい疲れてしまってへとへとでしたね。下塗りのシーラーから、中塗りをして、その時点で同じ壁に2回塗っているので、最後にモリモリの生クリームみたいな、重い漆喰を塗るってなるともう右手が上がらなくて。
もしお友達が漆喰壁にしたいって言ったら、絶対にプロの左官屋さん何人かに頼んで、自分はこの面に参加するとか、部分的に参加するくらいの気持ちでいないと無理だなっていうのが経験から分かりました。
─── 手を掛けた分、本当に素敵な仕上がりになりましたね。
お友達の家よりも、もっと造形的になりました。だから大満足なんです。左官屋さんのすばらしさも実感しましたし、あとは私たちが家族でめくった思い出とか、下塗りや中塗りを自分でしたっていう想いでいっぱいになりました。
─── 改めて見回すと本当に素敵です。和室がカーペットなのも温かい印象で。
もともと和室の床は畳で、リノベーションした後も畳の温かみというか柔らかさも必要だなって思ったんですよね。なんか癒されるというか。でも畳ってどうしても今回のテイストに合わないから、洋風の畳も見せてもらったんですけど、なんか合わなくて…。
で、ちょっと上質なカーペットを敷いてもらったんです。今後は、手入れが必要になると思うから、何年か毎にリクリエイトさんに交換してもらえたらって思ってます。そうしたら、その都度また色の変化も楽しめるなと思って。子育ても終わったので、これからはこういうことを惜しまず、手を入れていきたいって思ってるんです。だから、これからもちょこちょこリクリエイトさんに入ってもらえたらなと。
─── もちろんです。ありがとうございます。色と言えばキッチンのクロスも素敵ですね。
キッチンのピンクの壁は、パリのパン屋さんからヒントをもらったんです。数年前にパリのアパートを借りてしばらく滞在したことがあって、そのときに見たパン屋さんがあんな色合いでとっても元気が出たんで、絶対にこんな感じにしようって。あと、私はグレゴリア聖歌も歌っていて、自分のコンサートツアーでイタリアのヴァチカンに行った時に、印象的だった教会のイメージを再現したくて、壁に漆喰を選んだって言うのもあるんです。
だから、自分が今まで生きてきた中で感じた事を集約して、できる範囲で家で再現したかったという感じです。それを相手にしてくれたのが、リクリエイトさんだったから、本当に感謝しています。
─── 今回のリノベーションのプラン制作や、工事中の様子で気になった点はありませんか?
それがないんですよね。プラン内容も含めて本当になくて、こんなにしてもらったので。
吉永さんも本当に頑張ってくれました。LINEで気軽に連絡できるので安心でしたね。細かいことも、急がなくていいから見といてねって言うのも送れましたし、記録として残るし、見やすいからラインはすごく良かったです。
依頼してみて、リクリエイトさんがされていることって、人の人生に関わるような仕事だなって思いました。これから私がここに住むと、心が平和になって、すごくまたいい日々を送らせてもらえるから、ホームドクターじゃないけど、本当にありがたいなと。
─── リノベーションをして、暮らしに変化が生まれそうですね。
そうですね、テレビを付けたり、スマホを見なくても、音楽だけで過ごせそうな気がします。ゆっくりと時間が流れるような、なおかつクリエイティブなことも楽しめて、いろいろ創造できる空間になったので、きっとアクリル画教室で過ごす時間も、前よりももっと楽しくなると思います。
今回はリノベーションをしていただいて、ありがとうございました。
─── こちらこそ、リクリエイトにご依頼いただき、ありがとうございました。これからも住まいのお悩みがありましたら、気軽にお声掛けくださいませ。
工事中の様子はブログでご紹介しています。
取材・構成・文・カメラ:編集スタッフ松本