住まいのリノベーションと
オーダーメイド家具製作

株式会社Re-create

[家具職人便り] 『ステー』について -part3-

こんにちは、リクリエイト家具職人です。(リクリエイト家具職人さんの書いた記事一覧はこちら)

 

前回に引き続き『ステー』の話をさせていただきます。

「扉の急激な落下を和らげる自動ブレーキ装置が付いたもの(ダンパー付き)」タイプの紹介で、『扉の開き方によって金物が違う事の説明』と『ダンパーの強さの選び方』の説明をさせていただきました。

 

今回は、金物サイズの確認です。
この確認を怠ると、うまく取り付けできなかったり、中の棚板にぶつかったりします。

 

とは言え、これはカタログをよく確認するしかないのですが。
キャビネット内寸については、この『さスガくん』でも確認できますが、

参照:スガツネ工業(外部サイト)

 

あまり使い勝手はよくないので、私はあまり使いません。私が使いこなして無いだけかもしれませんが。
なので、原始的で申し訳ないのですが、カタログを見て確認する方法です。

 

まず、下開きタイプです。
よく使用するSDS100TV型です。
参照:スガツネ工業(外部サイト)

 

カタログイメージ

 

この絵では、扉を閉じたときの高さ寸法がはっきり書いてないです。

B寸法+65ミリなのですが、Bは丁番によって変わります。Re-Createでは「SDH-P型」のドロップ丁番を使用しますので、60ミリです。
よって、高さ125ミリ必要になります。ちょっとややこしいですね。
奥行は数値が書いてあります。101ミリです。

家具の図面を見て、これらが確保されるかの確認をします。

 

次にコンパクトダウンステーCDS-10-TV型です。
参照:スガツネ工業(外部サイト)

 

カタログイメージ

 

これは寸法がそのまま書いてありますので、確認は簡単です。
高さ89ミリ、奥行き151ミリ必要です。
『コンパクト』と謳っているだけあり、高さが抑えられています。
ただし、キャッチ付の物が無いので、別にキャッチを取り付ける必要があります。

 

下開きの最後にNADX-10(L/R)Kです。
参照:スガツネ工業(外部サイト)

カタログイメージ

 

こちらも高さ寸法が丁番によって変わります。C+89ですので、193ミリ。
奥行80ミリほど必要です(カタログには書いていませんが)。
こちらは、大きい(重い)扉に使用します。片方で最大6.86Nm左右2本で最大13.72Nmと大きな負荷に対応しています。

他にも下開きタイプはありますが、Re-Createにてよく使用するものはこの3種類です。

 

次に上開きタイプです。
よく使用するNSDX-35(L/R)Kです。
参照:スガツネ工業(外部サイト)

カタログイメージ

 

上開きはスライド丁番を使用しますので、更にややこしくなります。
高さ寸法が87+Cで、C寸法が107.5-SですSは扉のかぶせ量です、私はだいたい18ミリで製作しますので、176.5ミリとなります(100°開きの場合)。
このステーが入らない場合はコンパクトなものもあります。

リフトアシストステーWindです。
参照:スガツネ工業(外部サイト)

カタログイメージ

 

これはイタリアのサリチェ社の商品です。
参照:Wind | Small and compact lift system(外部YouTube動画)

 

高さ寸法はカバーの寸法(61ミリ)しか記述がありませんが、コンパクトなので取り付けができないことはほとんど無いと思います。
奥行きもカタログには記述はありませんが、スガツネ社が商品に添付している取説には202ミリと書いています。

 

カタログイメージ

 

上開きの場合はこの2種類を多く使用しています。

 

その他の商品も色々とありますが、扉を閉じた状態のアーム位置をしっかり確認し、うまく収まるかを判断する感じです。
参考になりましたでしょうか。

次回は合うものが無い場合です。